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山内マリコ「フェミニズムが当たり前の空気を作っていきたい」

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作家の山内マリコさんが25歳の女の子に向けて書いたエッセイ『The Young Women’s Handbook〜女の子、どう生きる?〜』(光文社)が6月に発売されました。

同書は2018〜2019年にかけて女性ファッション誌『JJ』(同)で連載された文章をまとめたもので、その月の巻頭特集のコピーをテーマに山内さんが綴(つづ)っています。

「女っぽいを目指さなくていい」「年相応であるかより自分らしいかどうかが大事」など、同誌を読んでいる女の子たちにメッセージを送っています。最近はフェミニズムに関する情報を発信するなど精力的に活動している山内さんにお話を伺いました。前後編。

※インタビューはオンラインにて実施。

作家の山内マリコさん

作家の山内マリコさん

地元にいながら“変な人”になれるタフさはなかった

——デビュー作『ここは退屈迎えに来て』(幻冬舎)をはじめとして、山内さんの小説のテーマに「地方」があると思うのですが、山内さんにとって「地方」や「地元」はどんな存在なのでしょうか?

山内マリコさん(以下、山内):前回、「こうしなきゃ」の呪いから自由になるには、“変な人”になることとお話ししましたが、私の場合、地元じゃそうはいかなかった気がします。保守的な土地柄だし、人の目も気になるし、精神的な窮屈さを感じてしまう。大好きだけど一緒にいると自分がダメになってしまう男、みたいな感じですね(笑)。

でも、そういう故郷があるからこそ、東京でのびのびやれているんだなぁとも思います。東京は、地元でちょっとはみだした人が全国から集まってくるから、いろんな種類の人がいて風通しがよくて、マイノリティにとっては圧倒的に居心地のいい場所。女性って人数でいうと半数なんだけど、社会的にはマイノリティだから、ちょっとでも自由を欲する人は東京に引き寄せられる。地元では自分を曲げないといけなかった人も、堂々とありのままでいられる。私も、東京がくれる自由な空気に後押しされている部分はすごくあります。地元で己を貫くって、ある意味いちばんタフなことかも。

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フェミマガジンで田嶋陽子を特集した理由

——最近はフェミマガジン『エトセトラ』(etc.books)で作家の柚木麻子さんとの責任編集で女性学研究者の田嶋陽子さんを特集されるなど、フェミニズムに関する情報を積極的に発信されていますが、きっかけがあったのでしょうか?

山内:フェミニズムに目覚めたのは20代後半のころ。ヤバい結婚しなきゃ!という内圧と闘ううちに、結婚が女性差別の温床なのに気づいて、一気に覚醒していきました。なので作家デビューした31歳の時点で、自分はフェミニストだという自覚はすごくありました。

『アズミ・ハルコは行方不明』という小説もそういう意図で書いているし、『あのこは貴族』は対照的な立場の女性2人の間にもシスターフッドは芽生えるかをテーマにしています。なので、フェミニズムについて書くことは自然なことでした。

2010年代に少しずつフェミニズムが盛り上がってきて、#MeToo運動が起きた2008年からは、爆発的に風向きが変わりましたね。私が2008年に出した『選んだ孤独はよい孤独』は、あえて男性視点で書いた短編集。その担当さんがetc.booksを立ち上げられ、責任編集スタイルの雑誌を刊行するにあたり声をかけてくださった。尊敬する編集者さんだったこともあり、二つ返事でOKしました。

——『エトセトラ』で田嶋さんを特集しようと思ったのは?

山内:フェミニストといえば田嶋陽子さんというくらいの有名人。90年代にテレビ番組を通して田嶋先生のメッセージを受け取り励まされた女性はたくさんいました。ですが、その当時まだ10代だったわたしは、田嶋先生の言葉をまったく理解できていなかったんですね。むしろ「おじさんとケンカしてる人」「怒っている女性」というネガティブなイメージを植え付けられていて、しかもそのイメージはこの20年、放置されたままになっていました。

ところがフェミニズムに開眼してから田嶋先生の『愛という名の支配』を読み、こんなに素晴らしい方だったのかと驚いたんです。女であることで苦しんでいる女性を楽にしようと、わかりやすい言葉で書かれている。優しい人柄を感じる、熱いけど温かいフェミニズムの本です。この本をもっと推したいという気持ちと、田嶋先生を誤解してきたことへの反省も込めて、「We Love 田嶋陽子!」と銘打ちました。

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フェミが当たり前の空気を作っていきたい

——今後書いていきたいテーマなどはありますか?

山内:これまでもフェミニズム要素を物語に取り入れてきたのですが、ごくごく一部の、わかってくれる読者までしか届いていないのが見えてきて、もうちょっと飛距離のある作品を書きたいなと思いはじめています。フェミニズムでありながら、まったく新しい物語を生み出したいですね。「あ、こういうのがあったんだ」と驚きをもって読んでもらえるような。

——「空気」も大事なのかなと思います。日本社会で「空気」と言うと、「空気を読む」とか「同調圧力」とかマイナスの意味で使われることが多いですが、これだけ空気に敏感な社会であればプラスに持っていくこともできると思います。例えばいじめをしている人がいたとして「まだいじめなんてダサいことしているの?」のような感じで、フェミニズムに関しても「まだそんな考え方してるなんてダサいよね」とフェミが前提の空気を作るような……。

山内:それは同感ですね。空気を醸成するのに、物語はすごく影響する。フェミニズムを当たり前にした作品がたくさんあれば、それがやがて空気になる。そんな作品を一つでも増やしていければ。そうやって女性が息をしやすい空気の濃度を、少しずつ上げていければいいなと思います。

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(聞き手:ウートピ編集部・堀池沙知子、写真:宇高尚弘、モデル:久保田メイ)

情報元リンク: ウートピ
山内マリコ「フェミニズムが当たり前の空気を作っていきたい」

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