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どんな道を歩んでもその人なりの「普通」にたどり着く【谷琢磨】

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2005年に結成された切ナ色歌謡ロックバンド「実験台モルモット」コエ担当であり、2011年からは男の娘として女装モデルの活動もしている谷琢磨(たに・たくま)さん。プライベートでは1歳と3歳のお子さんをもつ親でもあります。

“谷琢磨、昭和52年生まれ、42歳、男、身長162cm、体重47kg、足サイズ23.5cm。歌と絵とお洋服と嫁様と娘が大好きな普通のお父さんです”

とTwitterで自己紹介する谷さん。女装モデルでありながら父親でもある谷さんが考える“普通”とは?

第2回は、女装をしたことで気づいた自分と世の中のつながりについて語っていただきました。

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女装している「自分」を客観的に見つめて

——お仕事で始めた女装ですが、現在はプライベートでも女性用の服を着ることもあるそうですね。ファッションを変えたことで苦労などはありますか?

谷琢磨さん(以下、谷):やっぱりトラブルみたいなのはありますね。それこそ痴漢に遭うことも多くて。足に触れて男性だと気づいて離れていく人もいれば、最初から分かっていて「男性ならいいだろう」とマスコットのような感じで触って来る人もいる。傷つく気持ちとはまた違うのですが、僕自身とても嫌な気分になります。

——それは絶対に許されてはいけないことですね。

谷:あとは、周りから「触れちゃいけないのかな」って心の病のような扱い方をされることも多いです。何か言ったら傷ついちゃうかも、って思うみたいで、ちょっとよそよそしくされることもありますね。その分嫌なことを言ってくる人が周りにいないので気はラクですが、自然と離れていっている人も多いんだろうな、とかは思いますね。

——どう接すればいいのかわからないという人は多いかもしれないですね。そういえば、温泉旅館に宿泊した際に、旅館の方の計らいで谷さんだけの時間を作ってくれたというお話を聞きました。

谷:そうなんですよ。男湯と女湯どちらでもない人のための時間を1時間設けてくださったんです。女装をしている自分が、周囲にとってどんな存在に見えるのか考えなければいけない場面はありますね。

たとえば以前は普通にこの格好で男性トイレを使っていたけど、やっぱりギョッとさせてしまう。なので、いまは多目的トイレを使うようにしています。生活圏内であればどこに多目的トイレがあるか全て把握しているし、新しい場所にいくときは事前にネットで調べるようにしています。

「男と谷と女」で平和にできたら

——女装で生活をして、新たに得られた気づきなどはありますか?

谷:自分が女装をしてみて気づいたのは、女性が1日にメイクや身だしなみに使う時間ですね。みんな等しく24時間与えられている中で、社会的に生活するために費やす必要がある時間が、女性は男性に比べてはるかに多いように感じました

やっぱり僕もこのままじゃ女の子の服を着ることに抵抗があって、メイクは必須でするんです。そうすると化粧直しや、1日の終わりに化粧を落とす時間も体験することになる。たとえばデートで彼女がお手洗いに行って、待たされている男性がイライラしている、みたいな光景よくありますよね。それを女性側の視点から知ることができたのは大きな発見でした。もちろん、すべての女性が化粧直しに時間がかかるわけではないし、待たされることが苦でない男性もいるとは思いますが……。

——たしかに一般的に男性は化粧をしないので、想像しにくい時間かもしれませんね。

谷:お化粧直したい気持ちもわかるし、自分が待たされることにも寛容になったような気がします。だから男女が喧嘩しているのを見ても、どちらの言い分もわかるんですよね。よく「男の気持ちはわからない」とか、逆に「女の気持ちはわからない」っていう人たちがいますが、女装モデルとして活動することでその隙間がちょっと見えたような気がします。もちろん個人差はありますけど、その大枠として知ることができたんじゃないかな、って。

——男と女と谷(琢磨)、みたいな。

谷:そうですね。何かトラブルが起きたときに、真ん中に「谷琢磨」を入れてもらって平和にできたらな、って。ふふふ(笑)。

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——ファンの方からのリアクションはいかがですか?

谷:僕が自分自身のコンプレックスを女装という形でお仕事にしている、というのを発信することで、「そういえば自分もコンプレックスがいいように作用した経験がある」と思い出してくれる人が結構います。

——思い出す?

谷:ほら、そういう経験って意外とすぐに忘れてしまうじゃないですか。それでまた同じような悩みの沼にハマっちゃう。でも、僕の表現や発信する話から、シナプスがつながるように思い出してモヤモヤのループから抜け出せた、とメッセージをもらうことがよくあるんです。

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誰もがそれぞれの「当たり前」にたどり着く

——一方で、女装というレッテルで悪く見られたり、偏見をもたれたりすることはありませんでしたか。

谷:幸いそういう声は僕のところまではきていないです。それに、誰かに勝手にラベリングされるのって、女装する前からたくさん経験してきました。音楽活動をしていると、どうしてもカテゴリーに分けられるのは避けられないんですよね。

——たとえば?

谷:「あのバンドはV系だ」とか、「違う!ロック系だ」とか。最初は僕たちも自分のバンドがそういうラベルを貼られないように抗おうとしていたし、そう見えないような活動に舵を切っていました。でもどれだけ頑張っても「見たいように見られる」ことからは逃れられないんですよね。いつしか抵抗するのは無意味だと気づき、そういうことを考えること自体やめてしまったんです。

——そうすることで気持ちはラクになりましたか。

谷:うーん、どうだろう。心の負荷は大きく減ったと思いますけど、正直自分が頑張ってコントロールしようとしていた時期と与える印象って何も変わらなかったんです。その人の印象は受け取る側が決めることなんだな、って。

ただ、ビジネスで女装をしている立場から気をつけているのは、性的な格好をするタイプの女装だと思われないようにすることですね。女装は大きく分けると、性的な表現をするタイプと、そうじゃないタイプに分かれます。僕の場合はあくまでお仕事としてやっているので、ブランドのイメージに影響を与えてはいけない。だから露出の多い格好はしないと決めています。

——谷さんの女装のコンセプトは、自分が何をしたいかではなくて、あくまでブランドの世界観が基本なんですね。

谷:はい。写真を撮るときも、自分が可愛く映ることよりも、いかにお洋服が可愛く映るかを考えています。ライトも洋服に影ができないように気をつけて、ポーズも洋服が隠れないように意識する。

——こういう言い方をするのはちょっと失礼かもしれないですが、お話を聞いていると谷さんって、いい意味ですごく普通な方ですよね。

谷:めちゃくちゃ普通ですよ。女装という形だけは特殊かもしれないけど、他の人たちがお仕事で気をつけていることや意識していることと大して変わらないはずです。日常も、見た目はちょっと変かもしれないけど、生活自体はとても普通です。

家族がいて、お仕事をして、子どもの世話をして……はたして何が「普通」なのか、という考え方もありますけどね。みんな、自分が考える「普通」で成り立っているけど、それぞれ掘り下げてみたらちょっと変わった部分って誰もがもっているかもしれない。僕が女装をしているように。だけど、どんな道を歩んでも必ずそれぞれの「普通」や「当たり前」に辿り着くんじゃないかなって思いますね。

*この取材は3月末に行われました。
最終回は5月20日(水)公開予定です。
(聞き手:安次富陽子、構成:園田もなか、撮影:大澤妹)

情報元リンク: ウートピ
どんな道を歩んでもその人なりの「普通」にたどり着く【谷琢磨】

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