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うつ病の診断基準、治療法、受診のタイミングは?【精神科専門医に聞く】 精神科・第3回

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体のどこかが痛い、心が苦しい…そんなとき、どの診療科に行けばいいのか、その指針を専門医に尋ねる「この不調、何科へ行けばいい? 診療科ナビ」を連載しています。

前々回からは「精神科」について、京都大学大学院医学研究科准教授で精神科指導医・専門医の田近亜蘭(たぢか・あらん)医師に尋ねています。第1回「うつのときは何科を受診すればいい? 精神科と心療内科の違いは?」、第2回「精神科で扱う病気は?」に続き、今回・第3回は身近な病気であるうつ病について、精神科ではどのように治療するのかなどを尋ねます。

田近亜蘭医師

田近亜蘭医師

うつ病の診断基準は

——第1回では、うつ病を専門的に扱うのは精神科だということ、また第2回では精神科の患者数でもっとも多い病気はうつ病だということでした。では、うつ病は具体的にどのように診断をするのでしょうか。

田近医師:まず、うつ病の診断基準は「気分の落ち込み、気力の減退、不眠などの抑うつ症状がほとんど毎日、2週間以上続いているために日常生活や社会生活に支障をきたしていること」です。誰しも、「今日は憂うつだなあ」ということはありますが、それが極めて強くて自然な回復が難しい場合を指します。

詳細な問診で症状を聞き取って診断します。その際に補助的に、質問紙票という、例えば、うつ病の診断基準の9つの症状をチェックするシートなどを用いることもあります。

うつ病の治療の柱は薬とカウンセリング

——では、うつ病と診断された場合、治療はどうするのでしょうか。

田近医師:主に、抗うつ薬などを内服する薬物療法、認知行動療法をはじめとするカウンセリング、それに生活習慣の改善などを行います。ただし、症状や状態、経緯などによってさまざまです。

うつ病は、感情や気分に関係する神経伝達物質のセロトニンやノルアドレナリンが脳で不足することが原因だということがわかってきています。そのバランスを整えるために、まずは抗うつ薬と総称する薬の中から、患者さんの状態に適したものを選択します。これは服用して定期的に状態を診察する薬物療法で、憂うつな気分を改善したり、意欲を高めたりします。

——抗うつ薬には多くのタイプがあると聞きます。

田近医師:これまでにさまざまな種類の抗うつ薬が開発されています。その構造や、薬が体に与える効果の仕組み(作用機序)によって、開発年代順に、三環系、四環系、SSRI、SNRI、NaSSAといった5つのグループに大きく分類されますが、さらに新しいタイプの抗うつ薬も開発中です。

患者さんの症状やこれまでの治療によって、どの薬が効いたか、などから適切と思われる薬を処方します。

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——「認知行動療法」とはどういう治療法ですか。

田近医師:認知行動療法は、うつ病特有の考え方である「認知」のパターンを見直すことと、少しずつ行動を増やしていくことで気分の改善を図るカウンセリングの手法です。抗うつ薬と同等の効果があると言われています。

一般的な認知行動療法では、1回1時間×10数回程度のセッションを行います。ただ、時間とマンパワーが必要な治療法であるため、すべての医療機関で行われているわけではありません。

また、認知行動療法そのものは公的医療保険の適用が認められた治療ですが、自費診療として行なう医療機関も多くあります。

——認知行動療法が公的医療保険の適用か自費診療かは、あらかじめ、医療機関のホームページ等で確認しましょう。次に、生活習慣の改善はどうすればいいでしょうか。

田近医師:生活習慣では、無理がない程度の運動、具体的にはウォーキング、ストレッチ、筋トレなどを実践し、栄養のバランスが良い食事、睡眠の充実をはかります。セルフケアとして、意識的に継続して行いましょう。

——思うように改善しない場合はどうするのでしょうか。

田近医師:十分な量の抗うつ薬を使って治療を受けているのに症状が改善しないこともあります。そういった場合に、専門的な治療法の「修正型電気けいれん療法(m-ECT)」や「反復経頭蓋(ずがい)磁気刺激治療(rTMS)」を行う医療機関もあります。ただし、それらの治療の適応となるかは、より専門的な基準が設けられているので、かかりつけの医師に相談してください。

精神科医は心の支え

——うつ病からの回復にはどのぐらいの時間がかかるのでしょうか。

田近医師:症状が個人によってさまざまであるため、3カ月~数年とかなりの幅があります。1カ月以上の休職が必要な場合もあるでしょう。また、一旦症状がよくなっても、再発することがよくあります。

回復期は薬を減らしていく「減薬」を行いますが、服用をストップする「断薬」は、再発に注意しながら、より慎重に行う必要があります。また、症状は改善していても、再発が多い方の場合は、少量の抗うつ薬を比較的長期間、継続して服用したほうが良いこともあります。

「薬は一生飲まないといけないのですか?」とよく聞かれますが、そこまで考える必要はありませんので安心してください。

——うつ病で受診するタイミングはどうでしょうか。

田近医師:先に話したように、「今日は憂うつだ」と思うことは誰しもあることで、そういった症状だけですぐにうつ病ということにはなりません。うつ病の診断基準には、抑うつ状態がほとんど毎日2週間以上続くということが含まれています。もちろん、それだけでうつ病と診断されるわけではありませんが、「症状が2週間以上続いているか」ということをひとつの目安と考えるといいでしょう。

また、うつ病の症状は自分では気づかないことがあります。身近な人に「心の不調では?」などと指摘されたときには、その人の話に耳を傾けて、受診のきっかけとしてはどうでしょうか。
  
日本では、うつ病に関わらず、精神の病気での受診率が低いという国際的な調査報告があります。心の症状も風邪や腹痛と同様に、仕事や生活に支障が出る前の早めの治療が有用です。「最初は精神科の受診に抵抗があったけれど、待合室や診察室もプライバシーを守る工夫がされていて安心。いまでは心の支え、味方の存在」という人も多くいらっしゃいます。

聞き手によるまとめ

うつ病の診断基準は、気分の落ち込みが毎日2週間以上ずっと続く場合であり、受診のタイミングの目安にもなること、また、治療には、抗うつ剤を服用する薬物療法、考え方や行動を見直す認知行動療法、生活習慣の改善、磁気刺激による治療などがあるということです。心の不調が続くときは、できるだけ早めの受診を試みたいものです。

(構成・取材・文 品川 緑/ユンブル)

情報元リンク: ウートピ
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