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「何も言えなくなる」はただの不勉強…「駄言」を言わないために必要なこと

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「女子は数学が苦手」「男が育休取って何するの?」「ひとりっ子なんてかわいそう」--。

ステレオタイプや古い価値観にもとづいた人を傷つけたりジャッジしたりする言葉を「駄言」と名付け、SNSを通じて集まった駄言をまとめた『早く絶版になって欲しい#駄言辞典』(日経BP)が6月10日に発売されました。

企画の経緯について「日経xwoman」副編集長の小田舞子(おだ・まいこ)さんに伺った前編に引き続き、後編では同書の反響や「駄言を言わないために必要なこと」をテーマに伺いました。

【前編】“怒り”からその先へ…絶版を目指した『#駄言辞典』出版の理由

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「これがなぜ駄言なの?」駄言にもグラデーションがある

——発売から2カ月がたとうとしていますが、反響はいかがでしょうか?

小田舞子さん(以下、小田):反響と言うか、面白いなあと思ったのが「これがなぜ駄言なのか分からない」という人が結構いたんです。例えば「女性管理職」。「女性が活躍する社会」や「女性活躍推進」もそうなのですが、確かに100%駄言とは言えないかもしれないのですが、なぜ駄言なのかと言うと、取り立てて「女性活躍推進」と言わなければいけない社会自体がダメなんですよね。それを踏まえて「駄言」と言っているのですが、一方で「女性活躍推進」と言っていかなければいけない現実があります。

——「イクメン」もそうかもしれないですね。

小田:そうですね、家事や育児をする男性が珍しい社会だったら「イクメン」という言葉に価値があるのかもしれないですが、夫も妻も家事と育児を分担するのが普通の社会になれば「そんなの当たり前でしょ」と捉えられますよね。

それと同じように駄言にもグラデーションがあって、100人中100人が「これは駄言だよね」と思う駄言もあるし、100人中30人くらいしか「駄言だよね」と思わない、「なぜこれが駄言なのだろうか?」と首を傾げるものもたくさん入っています。読む人によっては難しいと言われるし、解説も必要かなと思っています。

例えば、「男だけでディズニー(自虐トーンで)」というのもあって応募してくれた方のコメントで「すべての属性の人に対して失礼」とあったのですが、別に男性だけでディズニー行ってもいいし、好きな場所や好きなことをするのに性別や属性は関係ないわけですよね。「スイーツ男子」もそうで、取り立てて「スイーツ男子」なんて言わなくてもいいですよね。

おそらく「歴女」や「リケジョ」もそうで、すぐに誰かをカテゴライズして際立たせるメディアや広告業界の人たちの責任も重いと思います。つい書いてしまうじゃないですか?

——「ママ」や「◯◯女子」とカテゴライズしたり、役割や属性で語らないというのはウートピも気をつけているところではあります。それでも古い価値観の象徴として「おじさん」という言葉をあえて記事で使うこともあるのですが、注意しなければと思います。

小田:どこまで許されるかというのがグレーですよね。でも、まずはそれがグレーであることに気づくことが大事で、許される場面もあれば許されない場面もある。それがすごく難しくてセンシティブな問題だというのに気づくことが大事だと思います。変にカテゴライズしない。時と場合によっては必要なカテゴライズもあるのですが、「ワーママなんだから◯◯すべきだ」などと価値観の押し付けがあってはいけないですよね。

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褒めてるのになぜ駄言なの?

——本を読んで個人的に気をつけなければと思ったのが「かわいい」や「やせてる」などの“褒め言葉”です。他人をジャッジしたり、生まれや外見など本人の努力ではどうにもならないことに関する言葉はたとえポジティブな意味であっても使ってはいけない言葉なのかなと。

小田:さっきのイクメンではないですが、私も3年ほど前に保育園で会ったパパに「イクメンですね、偉いですね!」って言ってしまったことがあります。その時のパパが微妙な表情をしたのをいまだに覚えています。

——自分もいろいろやらかしているんだろうなと思いながらこの本を読みました。

小田:そこはやっぱり失敗をしながら学んでいくしかないかもしれないですね。もちろん、前編でお話した『女性差別はどう作られてきたか』のような本を読んで勉強していくのも大事だと思うのですが、日々のコミュニケーションで「言っちゃったな」ということってあると思うんです。ただ、何か言っちゃったりやっちゃったりしたときに「悪気はなかった」と開き直るのではなくて、「嫌な思いをさせてしまってごめんなさい」ときちんと相手に伝える。そして何がまずかったのかを学んで自分を更新していくのが大事なのかなって。

『女性差別はどう作られてきたか』の中村敏子さんのインタビューを近日公開する予定なのですが、「駄言を言われて、嫌だった」で終わるのではなくて、じゃあ自分は何をしたいのか? どうしたいのか? をきちんと表明することが大事だとおっしゃっていました。

——言われた側も察してほしいとかじゃなくて、自分はどうしたいのかを考えるってことですね。

小田:中村さんがおっしゃっていたのが、現状をきちんと理解しましょうと。それで「自分はどうしたいのか?」と自分の意思を明確にして相手に伝えるのが大事だと。怒ってどうのこうのではなくて、自分がこういう立場に置かれているのは個人の問題ではなくて社会構造や歴史的な経緯の問題であると認識して、その中で自分が嫌だと思っていることは何なのか? どんなふうに解決、改善したいのかを考えて伝えるべき人に伝えていくことが大事なんだとおっしゃっていました。

周りが勝手に配慮する「優しい駄言」も

——インタビューの章でポーラの及川美紀社長が「彼女は◯◯だから、リーダー候補にするのは見合わせようと思います」という「優しい駄言」について触れていました。本人の希望を聞く前に、妊娠中だから、ママだからと周囲が勝手に配慮することで可能性の芽を摘んでしまうという部分にハッとしました。

小田:以前お会いした女性の建築士の方がまさにそのような体験をしたと言っていました。彼女はもともと事務所に所属していたらしいのですが、妊娠した際に「子どもが生まれるならもう辞めるんだね」と頭ごなしに言われてしまって、彼女自身もそういうものなのかなと思って事務所を辞めてしまったと。その事務所のトップも悪気はなくて「辞めるもんだ」と思っていたから言っちゃったんですよね。

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「何も言えなくなる」と反論する人に言いたいこと

——「あれもダメこれもダメだって言ったら、コミュニケーションできないんじゃないか」という反論を主に上の世代の方から聞くことが多いのですが、その点はいかがですか?

小田:インタビューにも登場いただいた(立命館アジア太平洋大学学長の)出口治明さんは駄言が生まれるのは不勉強に尽きるとおっしゃっていました。「歴史や科学、世界の常識に対する理解が浅すぎる。年2000時間も働いて飲みニケーションをしていたのですから、無理もないでしょう」と。私たちは勉強しなければいけないし、その中の一つがジェンダーに関することだと思います。

——最後に読者へのメッセージをお願いします。

小田:編集を担当したのは私なのですが、自分が書いた気がしなくて、社会に書かされた感覚があります。おこがましいのですが、誰かが文字にしなければいけなかった気がしています。本の前半はみなさんが応募してくれた駄言で、私がやったことは編集と解説なので、この本はみんなで作った本です。駄言を送ってくれた一人一人のおかげで、みなさんコピーライターなんじゃないかって思うくらいの「名言」が集まったと思います。いや、「駄言」なのですが……。切実な現実に直面しているからこそ生み出されたと思うので、いろんな人に手にとっていただいて一緒に考えていければと思います。

(聞き手:ウートピ編集部・堀池沙知子)

情報元リンク: ウートピ
「何も言えなくなる」はただの不勉強…「駄言」を言わないために必要なこと

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