今回の、NHKガッテンは
食べてないのに突然発症!?食物アレルギーの新常識
2018年1月31日(水)午後7時30分 です。
2016年12月8日、国立成育医療研究センターで、驚くべき研究結果が発表されました。
これまで食物アレルギーは原因となる食べ物を「除去すること」が常識でしたが、
その逆の「食べること」が予防や治療に効果があるという発表だったのです。
これはどういう内容なのでしょうか?
「食物アレルギーは遺伝しない。ぜんそくもアトピー性皮ふ炎も、
親がそうだったならなりやすいという傾向はあるが、必ず遺伝するわけではない」
ということも分かっているようです。
子供に対して、あえて”食べさせる”やり方
研究によりますと、アレルギー反応を起こす食物を食べない赤ちゃんでも
アレルギーが起こることがわかっています。
なぜなのでしょうか??
アレルゲンを食べなくとも、荒れた皮ふに食べ物などのアレルゲンが触れて体内に入ると、
異物と認識して体が抗体を作りアレルギー反応を起こしてしまうそうです。
口から食べるより先に皮ふから入ると抗体ができるので、
アレルゲン物質を避けると、抗体が出来にくくなるため
かえって食物アレルギーのリスクが高くなってしまう。
現代は空気全体が乾燥しており、住居の中でも一年中エアコンを
付けるため室内も乾燥しています。
また清潔志向で石けんをたくさん使って体をきれいにしようとするあまり、
洗いすぎたりこすりすぎたりして本来肌が持っているバリア機能を
壊しているようです。
なので赤ちゃんの時から保湿するのが大事、とのことです。
どんな子でも保湿すれば食物アレルギーを予防できるという結論には
いたっていませんが、少なくとも肌を清潔に保つこと、
保湿剤を塗ることはアレルギーの予防につながると考えられています。
子どもたちの食物アレルギーを克服するための“経口負荷試験”とは
先にも記載したように、アレルゲンを食べないことが
アレルギーを増やす原因となってきたようです。
アレルギー疾患は、世界の先進国を中心に増えてきている病気です。
これまで食物アレルギーは、その食べ物を食べなければ何も起こらないから、
予防のためにも食べないほうがいいという考えになり、世界中でアレルゲンとなる
食べ物を食べる時期を遅らせるようになってしまいました。
その結果、離乳食を開始する時期がどんどん遅くなるにしたがって、
食物アレルギーになる子が増えてきた。
良かれと思ってやっていたことが、逆だったということが最近わかってきました。
アレルギーに関しては「古い常識は捨てる」ということが良さそうです。
また子どもたちの食物アレルギーを克服するために“経口負荷試験”が
できる病院が増えてきているようです。
病院で食物経口負荷試験をしてもらって、限界よりも少ない量であれば
食べても何も起こらない。少ない量を食べていると、だんだん自分が
食べられる量が上がっていく。
安全な量を見つけて、少しずつ食べていく。
必ず、医師の指導の下で安全な量を食べさせることが大事ということです。
※食物経口負荷試験・・・アレルギーの原因と疑われる食物を、
少しずつ増やしながら食べさせて症状の出現を観察する。