日本では夫婦の5.5組に1組が不妊に悩んでいるという昨今。妊活や不妊治療は夫婦で同時にスタートするのが望ましいものですが、初期段階ではまだまだ女性だけが行動を起こしているケースが多いのが現状です。
WHO(世界保健機関)の報告によると「不妊の原因の約半数は男性にある」とわかっていますが、実際どのくらいの男性がそのことを知っているのでしょうか。
このたび、リクルートライフスタイルが運営する、スマホでできる精子セルフチェック『Seem』(シーム)は、今後子どもが欲しいと思っている20代~40代の男女5664人を対象に、「不妊に関する意識調査」を実施しました。
調査の結果、約5割の男性が、不妊の原因の約半分は男性側にあると知っていることがわかりました。
不妊の原因の約半分は男性にある
上記は、WHOの報告をまとめたものです。まず、男性不妊に関するこれらの項目(不妊の原因の約半分は男性側にあること)を知っていたかと質問しました。
調査の結果、男性で「知っていた」と回答した人は46.4%、当事者である男性の半数がその事実を知らない現状が明らかになりました。また、女性で「知っていた」と回答した人は56.7%。妊活において男性よりも関心が高いと思われる女性側においても、半数程度しか知っていなかったことがわかりました。
医療機関で精液検査を受けたことがある割合は?
続いて、「あなた(女性の場合はパートナー)は医療機関で精液検査を受けたことがありますか(n=5,664人)」と聞いたところ、「なし」が75.1%、「あり」が13.0%、「わからない」が11.9%になりました。
調査を行なったSeemは「男性が医療機関で精液検査を受ける場合、泌尿器科や一部の婦人科、生殖医療専門機関を受診する必要がありますが、それらの医療機関を受診するきっかけは少なく、また(ユーザーヒアリングによると)医療機関で精液検査を受けることに抵抗がある男性も少なくありません」と述べています。
精液検査を受けない理由は…?
「精液検査を受けていない理由を教えてください。(n=2132人)」と質問したところ、「自分に問題があると思わないから」が38.0%で最多となり、続いて「費用がかかるから」20.8%、「時間がないから」14.8%という結果になりました。
男性よりも不安を感じている女性
「自分、もしくはパートナーが原因で子どもができないのではという不安はありますか」と聞いたところ、「自分に不安がある」と感じている人が女性では25.7%、男性では15.7%と、男性よりも女性のほうが不安を感じていることがわかりました。
検査に行くハードルを下げたい
これらの結果を受けて、リクルートライフスタイルでSeemを開発した、入澤諒さんは「男性が医療機関で検査を受けることは時間的・心理的にハードルが高く、なかなか実行できていない人がほとんどです。まずは、男性が自分の精子の状態を知るところから始められるよう、自宅で手軽に精子の濃度と運動率をセルフチェックできるサービス『Seem』を開発しました。自宅でセルフチェックできるツールがきっかけとなり、男性の妊活・不妊治療に対する意識・行動変化が実現されるよう目指していきます」と話しました。
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■「不妊に関する意識調査」 調査概要
実施期間:2018年3月6日(火)~2018年3月19日(月)
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国の将来子どもが欲しいと思っている20歳~49歳男女 5,664名(男性2,819名、女性2,845名)
情報元リンク: watapi 精液検査を受けたことのない理由1位は「自分に問題があると思わないから」