そういえば最近「勝負下着」って聞かなくない?
「バレンタインデートはこの勝負下着で決まり!」そんなフレーズが使われていたのは、かれこれ4〜5年前のことでしょうか。ここでいう「勝負下着」は、好きな人と過ごす時間をより濃密なものにする小道具、さらには好きな人を喜ばせるための衣装というニュアンスが含まれていました。気付けば、そんな「勝負下着」という言葉を久しく聞かなくなりました。
下着メーカーのPRの方々に「最近、勝負下着という言葉使いますか?」と質問したところ「久しぶりに聞きました!」「そういえば、数年前まで普通に使っていましたね」「現在は使っていません」などの答え。
「『勝負!』『時代の先を行く!』という挑戦的なコピーよりも、今のありのままの自分に寄り添う、『気持ち良くて誰でもすてきな胸になれるよ!』という考え方のコピーの方が最近は多いですね」と答えてくれたのは、ピーチ・ジョンクリエイティブ部 広報宣伝課の小山麻友さん。これも、前回お伝えした「ボディポジティブ」の流れといえます。
誰かのためではなく自分のため「勝負下着」の変化
とはいえ「勝負下着」という言葉が死語となったわけではなく、その意味合いや表現が変わったということ。
小山さんも「以前は勝負下着=男性目線という限定的なイメージがありましたが、今は、自分にとって特別な日に美しいバストラインを作るブラが勝負下着、というイメージに変化したと思います」と言います。
勝負という言葉に対し「恋愛時だけでなく、自分自身のさまざまなタイミングを考える勝負時を指し、今は広い意味で使われています」と答えてくれたのは、ワコール総合企画室広報・宣伝部の村田美紀さん。
「生活シーンによって下着を使い分ける人が多くなり、着用する下着の種類も多様化しています。それらが、影響しあって、勝負下着の概念が変わってきたのではないでしょうか」と教えてくださいました。
トリンプ・インターナショナル・ジャパン コーポレート&ブランドPRマネージャーの坂田修子さんも、勝負下着の意味について、「以前は異性目線を意識したものだったように思いますが、昨今は“気合の入るプレゼン”のような、自分の意識のために身に着けるもの、と意味・意義が広がったように思います。ファッションもメイクも、そして下着選びも誰かのため……ではなく、自分の気持ちをアゲるため、と意識が変わっているのでは?」と言います。
自分のために下着を選ぶということ
確かに大切なプレゼンでスーツを着るときに、背中やおなかまわりに段差ができない下着やショーツのラインが出ない下着を着けていればスーツ姿もキマるし気持ちもシャキッとしますよね。服装やメイクに厳しいルールがある場合も、自分で選んだお気に入りの下着を着ければ自分らしくいられます。
きっと、自らの意志で自分のために下着を選ぶという行為は、自分を大切にすること、さらには自信につながるのではないでしょうか。
自宅にいる時間が長い今、引き出しを整理して、自分の気持ちがアガる勝負下着はどれかセレクトしてみては? ない場合は次の勝負の時に向けて、オンラインショッピングを楽しむのも良いかもしれませんね。
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