「たまには自炊をしようかな。確か使いかけのアボカドがあったはず」と考えながら帰宅して冷蔵庫を開けると、アボカドが変色していた……。「今日は疲れたから冷凍していたご飯を温めて簡単にすませよう」と思って冷凍庫を開けるとご飯に霜がびっしりついていた……。
そんな経験をしたことがある働き女子は少なくないのでは?
せっかく実家から送ってもらった食材やまとめ買いした食材も結局は一人では食べきれなくて無駄にしてしまった、ということも「あるある」なのではないでしょうか。
真空保存で「食品ロス」を解決
日本では、年間2,842万トンの食品廃棄物等が出され、このうちまだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「食品ロス」*は646万トン。世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食糧援助量(平成26年で年間約320万トン)の約2倍に相当します。
と、言われてもなかなかイメージが湧きにくいかもしれませんが、食品ロスを国民一人当たりに換算すると毎日、“お茶腕約1杯分(約139g)の食べもの”が捨てられていることになります。
*参考URL
せっかく買った食材を無駄にはしたくない。でも、毎日自炊できるわけではないし、なかなか1回の食事で消費するのも難しい……。
冷凍保存すれば食品は長持ちしますが、さらに真空保存すれば約5倍**長持ちするそう。でも、そもそも真空保存って何? 「真空」と言うとなんだかすごい感じがするけれど、どんな仕組みなの? 食べ物の鮮度やおいしさを保つ秘訣は?
忙しくて少しでもラクをしたい働き女子にこそ知っておいてほしい真空保存について探りました。
**「フードセーバー」調べ
真空保存って何がいいの?
今回、お話を伺うのは東京海洋大学教授で冷凍学が専門の鈴木徹(すずき・とおる)先生。冷凍保存や真空保存についてお聞きしました。
——食べ物を無駄にしたくなくて、なるべく冷凍保存をするようにしているのですが、パサパサになってしまったり、霜がついてしまったりします。
鈴木:微生物が活動を止めるマイナス18度での冷凍保存は食べ物の保存に適しているのですが、普通は食品をラップで包んで冷凍庫に入れますよね。薄いラップで包んだだけだと、食品の水分が飛んでしまうのです。何が起きているかと言うと、実は冷凍庫内はすごく乾燥しているので、水分を通してしまうラップを使った場合はパサパサに乾燥してしまうのです。
——なるほど。水分を通さないフリーザーバッグやタッパーで保存すればいいということですか?
鈴木:それでもね、乾燥しちゃう場合はあるんです。
——えー、それはなぜですか?
鈴木:容器内に隙間があると食べ物から容器内の空間に水分が飛んじゃうんですね。だから、タッパーに入れたご飯を長いこと冷凍保存しておくと上の層に霜ができちゃうというのはそういう理由なんです。
完全に密閉されていればいいかというとそうでもなくて、隙間をなくすのがいいんですね。水分が出ていくところをなくして、かつ外へ飛んで行くのを遮断する。タッパーの場合は隙間ができないようにできるだけ詰め込むのがいいです。
だから、水分の移動をさせないために真空パックで保存するというのは乾燥を防ぐという意味でいいと思います。
あと冷凍保存で注意しないといけないのが、酸素が悪さをするということね。
——どういうことですか?
鈴木:脂が多いもの、サバや青魚は酸化しやすいんです。脂質は酸素と結合しやすく、酸素があると劣化しちゃうんです。だから真空パックで空気を抜いてあげて保存するといいですね。
——酸素が悪さをするという意味では、ワインも真空保存のほうがいいですか?
鈴木:そうだね。減圧することで酸素を抜けばアルコールが揮発して瓶の中で満たされるので、真空保存がいいと思います。
真空保存に向いている食品は…
——真空保存に向いている食品は何ですか?
鈴木:緑系の野菜かな。緑色の野菜は酸素とくっつくと色が悪くなるし、ビタミンの栄養素がなくなっちゃう。特にビタミンCは酸素に弱くて酸素が残っていると酸化してビタミンとしての効果がなくなっちゃうからビタミンを含んだ野菜は真空パックで保存するのがいいと思います。アボカド、ピーマン、ほうれん草とか。
あとは、コーヒーやお茶、香辛料も真空パックで保存するのがいいと思います。冷凍だと湿気が入るから常温保存がいいかな。
——ハムやベーコンも?
鈴木:もちろん。真空パックで売っているからね。特に生ハムは薄くて乾燥しやすいから真空パックして冷凍すれば完璧だと思いますよ。
——乾燥と酸化を防ぐために真空パックで冷凍保存をするのが完璧、というのがわかりました。他に冷凍保存をするときに注意することはありますか?
鈴木:隣の食材に迷惑をかけちゃうから熱いものを入れないってことかな。あとね、大事なのが保存の仕方なんです。
食材は小分けで面積を広くして保存
——保存の仕方?
鈴木:そう。小分けにして食材が重ならないように面積を広くして保存するのがポイントです。塊で冷凍保存すると凍らせるのにも時間がかかるし、解凍するときもムラになっちゃうから。
——あ、私鮭が好きでよく三切れで買ってくるのですが、一緒に冷凍保存してしまうと切り身同士がくっついてしまって剥がすのに苦労するんです。
鈴木:そうそう。全部一気に焼いたとしても重なっている部分がムラになってあまり美味しくないでしょ。だから一切れずつ保存するか、ラップで仕切りを作りながら保存するとか重ならないように保存するのがいいですね。
——なるほど。
鈴木:あと野菜を解凍するときも、一気に解凍するのがいいです。流水や冷蔵庫に入れてタラタラ解凍すると酵素が反応して色が悪くなっちゃうんです。だから、解凍するときは一気に解凍する。
——お味噌汁の具を小分けにして真空パックして使う分だけ熱湯に入れるというのは?
鈴木:うん、それだと一気に解凍できるし、いいんじゃないかな。
——一人暮らしだから小分けして保存するのがラクでいいなと思っていたのですが、科学的に見ても小分けで保存するのがおいしさを保つコツということですね。ありがとうございました!
忙しい働き女子にこそオススメ
小分けにして真空パックで冷凍保存すれば美味しさも保たれるし、何より料理の際もラクができる。
というわけで、編集部も実際にフードセーバーを使ってみることに。
今回、使ったのは「フードセーバーFM2110」。カレーやご飯、柔らかい食材を真空パックするのに便利な真空フレッシュボックスや、ワインに栓ができる真空ボトルストッパーが付いています。
手順はとても簡単。パックロールを備え付けのロールカッターでカットし、片側を密封します。密封時間は約10秒。
密封したら食品を入れて「空気の吸引&自動密封ボタン」を押して密封します。約20秒で食品の密封は完了です。あとは冷蔵庫や冷凍庫に入れる*だけです。
*真空パックは空気を抜くことで食品の酸化による劣化速度を遅くするものです。缶詰のように殺菌処理をするわけではないので、食品は冷蔵庫や冷凍庫に入れて保存しましょう。
最初は、一人暮らしだし真空パックの機械なんて大げさなのでは? と思っていたのですが、使ってみて約30秒で真空保存できる手軽さに驚きました。いつも冷蔵庫に入っている食品も真空パックで保存すれば長持ちするし、何より食べ物が無駄にならない。
毎日忙しい働き女子だからこそ、真空パック保存を取り入れてみてはいかがでしょうか?
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情報元リンク: ウートピ
毎日、お茶腕1杯分の食品を捨てている… 働き女子にオススメの「真空保存」って?