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マーケ畑でレッドブルから渋谷区へ 「必要とされる方向」に流されてみた

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「このままこの仕事を続けていて、いいの?」「キャリアか出産か?」……人生の選択に迷いはじめるアラサー世代。つい焦ってしゃかりきになったり、考えすぎて次のステップに踏み出せなかったり、何かと気負ってしまいがちですが、肩の力を抜いて必要とされる方向へ流される方法もあるようです。

お手本は、一般社団法人渋谷未来デザインの事務局次長、長田新子(おさだ しんこ)さん。AT&T、ノキア、レッドブルCMO(最高マーケティング責任者)という、一見するとバリバリの外資系キャリアをもつ彼女ですが、「仕事を続けてきたのも、出産したのも、自然な流れ」と、気負いのない笑顔で話してくれました。長田さんのフレキシブルな生き方・考え方は、「キャリアの築き方」のひとつのヒントになるかも。

第1回目は、キャリアの礎となった20代について。実は30代半ばまで、まったくキャリアを意識していなかったという長田さん。結果的にどんな考え方が現在のキャリアにつながったのでしょうか?

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モラトリアムで見つけた、外資系企業への就職

——長田さんは、今年4月に設立された一般社団法人「渋谷未来デザイン」に転職されるまで、外資系企業で主にマーケッターとして活躍されてきました。プロフィールを拝見しても、すごいキャリアの持ち主という印象ですが、ご本人はキャリアというものを意識していなかったそうですね。

長田新子さん(以下、長田):はい、まったく。キャリアどころか、大学卒業後、進みたい方向を決められず、就職という選択さえしませでした。

当時は、誰もが一流企業への就職を目指していたバブル期。友人たちもすごい勢いで就職活動をしていたので、早々に就職戦線から離脱した私のことを、みんな「変人」と思っていたようです。当時の話になると「昔から変わった人だったよね」と、今でもいわれます(笑)。

——大学卒業後は、どうされたのですか?

長田:イギリスに留学しました。英語をしっかり学びたいというのもありましたが、もともとイギリスが好きで、本場の音楽や文化に触れたかったというのが最大の理由です。

約1年間の留学中にさまざまな経験をしましたが、「英語を使って仕事がしたい」という方向性を見つけられたことが、私にとっては大きな収穫でした。それで帰国後、外資系企業や英語が使える職場に絞って就職活動をはじめました。ただ、社会人経験もなく新卒でもなかったので、就職候補はとても少なかったですね。

——日本では、なかなか「モラトリアム」は受け入れられませんからね。

長田:経験者としては、普通にそういう選択肢があってもいいのではと感じます。欧米などでは、学校を卒業してすぐに就職しない選択肢も結構あるんですよね。しばらく旅行をしながら進路についてゆっくり考えたり、さまざまな業種のアルバイトを経験しながら自分がやりたいことを見つけたり。当然のように、モラトリアムの期間があります。アルバイトやインターンからそのまま就職というケースも多々あって、そういう流れのほうが継続率は高いという話も聞きます。

「面接を受けて、○社落ちました」と落胆している大学生を見ると、「就職試験に落ちたからといって人生が終わるわけではないし、チャンスはまだまだあるから大丈夫」と言いたくなります。日本の就活システムを見ていると、スタート地点でそこまで一喜一憂しなくてもいいのではと感じます。

渋谷未来デザインの建物内。壁面にあるアーティストの作品が自由さを感じさせます。

渋谷未来デザインの建物内。壁面にあるアーティストの作品が自由さを感じさせます。

「突き詰める」より大切なこと

——最初の就職先として、アメリカの通信会社「AT&T」の日本支社を選んだ理由を教えてください。

長田:応募条件に「経験問わず」とあったからです(笑)。この会社ならキャリアが積めるとか、マーケティングの仕事ができるとか、戦略的な意図はまったくありませんでした。そもそも選択肢が少なかったので、受け入れてくれる会社があれば頑張ろうというだけでした。

事業部長のアシスタントからのスタートでしたが、事業部自体が小さかったので、営業や技術、マーケティングなど、いろいろな仕事を経験させてもらいました。これがやりたいというのではなく、請われるままにお手伝いをしていただけでしたが、私にとってはそれがよかったのだと思います。このときの経験がその後のキャリアの礎になっています。

——20代はひとつのことを突き詰めるよりも、どれだけ多くのことを経験できるかが重要ということでしょうか。

長田:私はそう思います。意気込んで就職しても、キャリアは自分の頑張りだけで築けるものではありません。経験させてくれる環境や、失敗してもそれを受け止めてくれる上司や先輩の存在も必要。たまたま私は最初から恵まれた環境で仕事を学ぶことができました。

20代は「こうしたい!」とか、「できる・できない」を自己判断するのではなく、「人に必要とされている場所」で頑張ってみることも、キャリアにつながるひとつの選択肢だと思います。

——確かに、やりたいことと合っていることがイコールとは限らないし、やってみる前からできないと思い込んでいることって結構ありますよね。

長田: 20代はまだスキルもないし、どこまで活躍できるかも未知数。自分の考えに固執しすぎて可能性を狭めてしまうのはもったいないと思います。人のものさしを基準にいろんなことにチャレンジすることで、意外な自分を発見できることもあるのではないでしょうか。周囲の人のほうが、自分の長所がわかっていて、適切なアドバイスをくれることも多々あります。

20代でバリバリ働いている女性から「働きたいチームがあるけれど、別のチームから話がきた」と相談を受けることがありましたが、私は「来てほしいというチームがあるならいけばいいのでは」と思いました。

もちろん、「これがやりたい!」という絶対的なものがある人は、その方向に進む選択もありだと思いますが、自分に合っているかどうかは経験してみないとわかりません。私自身、さまざまな経験をした結果、みんなをサポートして何かを生み出していくプロデューサー的なマーケティングの仕事が合っていることに気づきました。

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必要とされていれば「仕事か出産か」で迷わない

——長田さんは20代で結婚・出産を経験されたそうですね。「キャリアか出産か」で悩むことはありませんでしたか?

長田:私の場合、本当に自然な流れでした。子供ができれば産むし、仕事も必要とされているなら続けますという感じで。辞めるつもりもありませんでしたが、小さい部署だったので、会社側もやめてもらっては困ると。勤務時間の短縮だけでなく、家でも仕事ができるようにFAXやパソコンを支給してくれたり、子供が熱を出して休んだり急なお迎えになっときも嫌な顔をせずにサポートをしてくれました。

——「人に必要とされている場所で頑張る」という長田さんの考え方が、出産・育児にプラスになったのかもしれませんね。

長田:それはどうかわかりませんが、今以上に働く女性への理解が乏しい時代に、私は環境に恵まれていました。

仕事と子育ての両立は、会社、家族の理解やサポートがなくてはできないことです。両立は今でも大変だし、果たして両立できているのかわかりません。子供には寂しい思いをさせることもありますからね。

ただ私の場合、子育てだけをしていたら息が詰まっていたかもしれません。キャリアへの意識が強かったわけではありませんが、必要とされていている場所があるというのは、本当にありがたいことでした。

——ありがとうございました。

次回の第2回目は、「AT&T」から同じ業種の「ノキア」へ、さらには業種の異なる「レッドブル」へと転職した理由と、キャリアに対する意識の変化についてです。

(塚本佳子)

■渋谷未来デザインHPはこちら

情報元リンク: ウートピ
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